¡Hola! Madoriです。
スペインの首都、マドリードから日帰りで訪れることができる世界遺産の街、クエンカへの旅のつづきです。
今回は、この日帰り旅行のメインで、「魔法にかけられた街」といわれる展望台からの眺めと、美しいクエンカ旧市街の様子をたっぷりお届け!
写真も40枚以上ご用意いたしましたので、ゆっくり眺めながらお楽しみいただけたらと思います。
長い記事になりますので、以下の目次の読みたい箇所をクリックまたはタップしていただけたらと思います。
目次は開閉できます。
クエンカ駅から「魔法にかけられた街」といわれる旧市街へ
首都マドリードからクエンカまでは、高速鉄道(AVE)利用で1時間の距離にあります。
ここからは、到着したクエンカ駅から、クエンカの旧市街を目指してバスで移動したときの様子をお伝えしていきましょう。
クエンカ駅から旧市街のマヨール広場へ
クエンカ AVE駅(Cuenca Fernando Zobel)へ到着し、いよいよ「魔法にかけられた街」と語られるクエンカの旧市街までバスで向かいます。
駅周辺は、駅とタクシー乗り場以外は何もありません。
見渡すかぎり一面に広がるスペインの荒涼とした大地は、日本ではなかなかお目にかかれない光景です。
写真を撮り忘れたのが残念ですが、しっかり目に焼き付けておきました。
ボーッと辺りを見渡しているところで、それほど待たずにバスが到着。
念のため、旧市街のある「マヨール広場」を通るかどうか運転手さんに聞いたところ、「マヨール広場」が終点とのこと。
行き先が終点ということは、乗り過ごす心配がないため、慣れない土地のバスでも安心して乗ることができますね。
駅からマヨール広場まではバスで約30分で、運賃は2.15€です。
下に経路の詳細も載せておきましょう。
クリックまたはタップすると拡大して表示されます。
表示されている時刻は参考までに。
目的地までは15駅ありますが、日本と同様に乗降客がいなければ停車しないため、それほど気にはなりませんでした。
そもそも、シーズンオフのこの路線は乗客が少ないので尚更です。
広大な大地を抜けると、新市街が見えてきました。
この辺りから乗降客が少し増えてきます。
そして、前回記事でもふれましたが、朝にテレビで報道されていた犯罪事件現場かと思われる場所にパトカーがたくさん駐まっていました。
しかし、私たちが向かうのは新市街ではなく旧市街なので、特に影響はなさそうです。
(新市街に住んでいるかたにとっては不安で仕方がないと思いますがm(__)m)
バスにゆられること30分。終点のマヨール広場バス停、「Plaza Mayor」に到着しました。
立派な建物は、クエンカの大聖堂です。
太陽がいっぱいのスペインの空は、まるで折り紙の「青色」のようにくっきりと見えます。
晴天で空気が澄んでいてロケーションが良いと、どんなカメラでも誰が撮影しても綺麗に撮れるのかもしれません。笑
クエンカのマヨール広場から展望台へさらにバスで移動
さて、いよいよ旧市街を探索!と、言いたいところですが、ここからまたバスに乗ります。
クエンカの街が一望できる展望台まで向かいます。
歩いても行けなくはない距離ですが、旅番組でも旅サイトの口コミでも登り坂が相当キツいとありました。
10代〜20代なら頑張って歩いたかもしれませんが、クエンカの旅はまだ始まったばかり。
ここで歩き疲れてしまうわけにはいけません。
それほど若くない私たちは「楽」を選択しました。笑
もっと歳をとったらタクシー移動がいいかもしれないね。
展望台のある停留所までの乗車時間はたったの4分で、運賃は1.2€です。
こちらも経路の詳細を載せておきましょう。
さらに詳しい内容につきましては、クエンカのバス路線図をご参照ください。
ここでも、バス待ちはそれほどありませんでした。
バス停は、同じく「Plaza Mayor」です。
それでは、バスに乗りましょう。
バスは、噂通りの細く急勾配の坂道を力強く進んでいきます。
これ、歩きは絶対無理だね・・・。
そうだね、迷わずバスにして正解だったね。
と、ヘタレな私たちは、心の底からそう思いました。笑
クエンカの街が一望できる展望台からの眺め
Mirador Cuenca
クエンカ展望台
いよいよ展望台のある停留所に到着しました。
降車したバス停は、「Barrio del Castillo」です。
バスを降り、そこから1分ほど歩いていきますと・・・素晴らしい絶景に、出迎えられました!
なんだか夢をみているような風景だね!!
嗚呼・・・この景色ですよ、この景色!!
旅番組で知ってから、ずっと訪れることを夢見てきた五感が刺激される景観です。
あらためて、このクエンカについて載せておきましょう。
スペイン中央部
カスティーリャ=ラ・マンチャ州
Cuenca(クエンカ)
奥に広がる街は新市街ですが、手前の崖の上に家々が並ぶ旧市街は歴史的城塞都市として世界遺産に登録されています。
パラドール・デ・クエンカ(Parador de Cuenca)
Parador de Cuenca
ここから数枚は望遠レンズを使用し撮影しました。
中央の建物は、Parador de Cuencaです。
スペイン政府が運営する施設。
古城など歴史的建造物や文化的遺産を改装していることが多いため、建物や景観が魅力的な宿泊施設となっている。
このパラドール、生きているうちに一度は泊まってみたいものです。
パラドールを中心とした街の景観を収めたこの写真がとても気に入ったので、ジオラマモードでも撮影してみました。
なんて可愛らしい世界!
とても現実の世界とは思えないね!
崖の上に築かれたクエンカの街並み
望遠レンズの倍率をさらに上げて撮影してみました。
切り立った崖の上に家々が所狭しと並んでいます。
切り立つ崖の上に築かれた街並みと奇岩が連なる独特の景観から、いつしか「魔法にかけられた街」といわれるようになったそうです。
ヨーロッパにはおとぎ話にでも出てきそうな街並みがたくさん存在しますが、このクエンカの街はあまりにも独特すぎるため、おそらく慌ただしいツアーで訪れたとしても記憶に残ること間違いなしだと思います。
「魔法にかけられた街」クエンカの街並みをバックに、ふたりで記念撮影もしました。
クエンカの廃墟のような建物
歩いて下に降りていくと、不思議なものを見つけてしまいました。
どうやら廃墟のようです。
調べてみましたが、地図にも載っていませんでした。
私は懐古趣味でもあるので、廃墟にも「美」を感じるところがあります。
静寂のなかに眠る退廃的な美しさに、時空を超えたロマンを感じるのです。
南仏でも廃墟を改装したカフェやお店を何軒か見かけましたが、ヨーロッパの人々は本当に古いものをこよなく愛する人が多いのだなぁと、大変感動したのを覚えています。
ヨーロッパに移住したい理由はいろいろありますが、「価値観に共感することが多い」というのも大いにあるかもしれません。
さて、絶景をじゅうぶん堪能したので、バスで登ってきた急な坂を歩いて下って旧市街方面へ向かいます。
クエンカの展望台から旧市街へ向かう途中で出会った路地や建物
ここから旧市街までの道中は、気になって立ち止まった路地や建物などを紹介していきたいと思います。
上の写真は、展望台からの下り坂です。
この急な坂を通ってきたのですが、やはりバスにして正解だと思いました。
クエンカのサン・ペドロ教会(Iglesia de San Pedro)
Iglesia de San Pedro
サン・ペドロ教会
こちらは、Iglesia de San Pedro(サン・ペドロ教会)です。
中には入らなかったので詳しいことはよく分かりませんが、サン・ペドロ教会は長い歴史を持つ教会で、クエンカの文化や歴史に関する重要な場所となっているようです。
教会内には、高い天井や装飾性のある窓、豪華な壁画などがあり、教会の歴史や芸術的価値を強調しているとのこと。
また、多くの貴重な宗教画像や美術品も展示されているようで、中に入るとより古い歴史を実感することができそうですね。
クエンカの石造りの古いアーチ
アーチとクエンカの奇岩が独特の景観を生み出しています。
ヨーロッパを旅して石造りの古いアーチを見かけると、思わずカメラを向けてしまうMadoriでした。
クエンカの写真映えする可愛らしい建物
可愛らしい色使いの建物や窓枠がとても素敵ですね。
こちらは、お店なのか家なのかは不明でしたが、気になったので迷わずカメラを向けてしまいました。
こちらのオレンジ色の建物は、集合住宅でしょうか。
壁の色と蔦の葉と街灯とベンチがバランスよく一枚の絵のように収まってくれたお気に入りの写真です。
まさに「フォトジェニック」!
こういうスペインらしい黒い看板も、ついつい撮ってしまいます。
クエンカの風情のある路地
ここからはクエンカの路地を数枚紹介していきましょう。
何てったって「路地マニア」ですから!
路地は、その土地に暮らす人々の息づかいが感じられるところが魅力だと思うのです。
歩いているダンナさんを後ろから盗撮。
撮られているのに全く気づかなかった。
平日ということもあり、クエンカの路地はひっそりと静かです。
ですが、写真が取り放題なので、むしろ私たちにとっては好都合でした。
トレドの路地も素敵でしたが、車の往来と大勢の観光客でいっぱいで、あまりマイペースに歩くことができず慌ただしかった記憶が残っています。
細く長く急勾配な下り坂が続きますが、ここで生活している人々は足腰が鍛えられそうですね。
クエンカの小さな美術館
Museo de Arte Abstracto Español
スペイン抽象美術館
クエンカで雰囲気の良い小さな美術館を見かけました。
歩いていると見落としてしまいそうなシンプルな入り口ですが、財団の抽象美術館のようです。
「路地マニア」であるとともに「ドア・看板マニア」でもあるので、私のアンテナに引っかかりました。
こちらも中には入っておりません。
クエンカのアートな十字架
壁にかけられたアートな十字架にも反応してしまいました。
縦長の写真なので、横向きに収まるよう加工してみました。
クエンカの絵画のような風景
そしてそして、道中写真の中でも特にお気に入りなのが上の写真です。
縦長の写真ですが、こちらは加工せずにそのまま載せました。
やっぱり、石造りの古いアーチは素敵で絵になりますね。
額縁のようなアーチの奥にみえる家々と岩山に太陽の光が差し込み、その眩い美しさにしばし見惚れてしまいました。
こちらも絵画のように撮れて満足しています。
サン・パンタレオン教会の遺跡(Restos de la Iglesia de San Pantaleón)
Restos de la Iglesia de San Pantaleón
サン パンタレオン教会の遺跡
また目をひくものが見えてきました。
入り口の美しいとがったアーチがシンボルとなっているこの教会は、13世紀に「テンプル騎士団」によって建てられたもので、現在は写真の通り一部だけが遺跡として保存されています。
現在は遺跡自体の中に椅子やテーブルが置かれたテラスバーとして使用されているようで、このことを嘆いている人も多いそうです。
テンプル騎士団
中世ヨーロッパで活躍した騎士修道会。正式名称は「キリストとソロモン神殿の貧しき戦友たち(ラテン語: Pauperes commilitones Christi Templique Solomonici)」であり、日本語では「神殿騎士団」や「聖堂騎士団」などとも呼ばれる。
引用元:テンプル騎士団 – Wikipedia
奥にみえる銅像が気になり調べてみました。
銅像の主は、クエンカ生まれの詩人で、この街で大変愛されていた人物のようです。
確かに、タイムスリップしたような遺跡の中にこのようなモダンな椅子があると雰囲気を壊してしまうかもしれませんね。
気にならない人は何とも思わないかもしれませんが、私は気になるほうかも・・・。
クエンカの観光名所:サン・パブロ橋からの景色
Puente de San Pablo
サン・パブロ橋
さて、いよいよお待ちかね!
ガイドブック、旅番組、SNSなどでもお馴染みの名所に向かいます。
奥にみえる赤い橋「サン・パブロ橋」が目印です。
左の建物はパラドールで、先に紹介した展望台から観たときと違った印象を受けました。
観る角度によって表情が変わるのも、世界遺産に存在する建物の魅力だと思います。
橋が近づいてきました。
え!?これ、やっぱり渡らないといけないの!?
渡らないと素晴らしい景色が見れないから、頑張ろう!
確かに、この橋からの景観がこの「魔法にかけられた街」のメインディッシュですからね。
ホント、ここまで来たら渡らないわけにはいかないです。
Twitterに動画が紹介されていました。
⏰問題です⏰
— スペイン政府観光局 (@SpainInJapan) April 15, 2019
旧市街全体が世界遺産に登録されているカスティージャ‐ラ・マンチャ州のこの街の名前は?#スペイン #VisitSpain #CastillaLaMancha #Unesco #SpainUrban @turismoclm @Unesco pic.twitter.com/uqHrlmgVlw
写真以上の絶景の雰囲気と、橋を渡るスリルを感じていただけると思います。
両手に何かを持ちながら橋を駆け抜けていく人の様子が映されておりますが、これは恐怖を紛らわせるためだったのでしょうか!?笑
私たちも勇気を出し、いよいよ橋を渡ります。
外は日が暮れはじめて少し薄暗くなってきました。
橋を歩いている途中に、犬のお散歩をしている人を発見しました。
地元の人なのかな!?
犬は怖いと感じないのかしら!?
「愛の南京錠」を発見しましたが、それよりも奥にみえる景色が素晴らしいです。
「愛の南京錠」は、恋人たちが永遠の愛の象徴として南京錠をフェンスや門扉、橋などの公共設備にかけるものですが、その対象となる場所が世界中で増え続けており、景観を損ねるだけでなく安全性に問題が出る恐れもあることから、世界各地で撤去作業が行われているようです。
景観を損ねるほど大量にかけられていたり安全性に問題が出るようなら致しかたないですが、この独特の光景もヨーロッパらしさを物語っているので、何となく寂しい気がしないでもないです。
この橋にかけられた南京錠は、むしろアートに感じてしまいました。
「クエンカの魔法」かもしれませんね。
あれほど怖い怖いと言っていたのに、渡りはじめてから慣れてきたのか南京錠のおかげなのか、少しリラックスしてきました。
が・・・しかし、ここでまた足がすくみます。
ドMではありませんが、橋の下をあえてのぞき込んでしまったのでした。
落ちたらあたりまえだけど、即死ですよね・・・。
それにしても、サン・パブロ橋からの景観は、圧巻です!
切り立つ崖の上に築かれた街並み。
展望台からはおとぎ話のような世界観を感じることができますが、近くで観ると大変迫力があります。
写真より肉眼でじっくり観ていただきたい景観です。
橋から観えるパラドールの外観も美しいですね。
これもお気に入りの写真なのですが、絵本に出てきそうな建物がぎっしり並んでいます。
クエンカの観光名所:宙づりの家(Casas Colgadas)
Casas Colgadas
宙づりの家
ここからは、お待ちかねのクエンカの名所中の名所「宙づりの家(Casas Colgadas)」です。
この宙吊りの家は、崖に懸かったように見えるのが特徴的です。
岩肌に建てられていて、自然環境に馴染みながらも、古代の技術を用いて建てられたと言われています。
また、この家そのものが世界遺産にも登録されています。
そんな圧倒される宙吊りの家を、さまざまな角度から撮影したので紹介いたします。
家全体は、サン・パブロ橋からの光景がいちばん綺麗でした。
ですが、これがなるほど「宙づりの家」だ!と、納得できるのは、この側面からの眺めではないでしょうか。
クエンカを訪れる目的が、この「宙づりの家」というかたも多いです。
クエンカの魅力は「宙づりの家」以外にもたくさんあるので、本当はゆっくり巡っていただきたいですけどね。
クエンカといえば、大泉洋の「小林製薬の糸ようじ」
これはご存知のかたも多いのではないでしょうか。
クエンカ = 小林製薬の糸ようじ
小林製薬の糸ようじを、連想するかたもいるくらい、ネットの検索キーワードにも出てきます。
小林製薬の糸ようじ
HTBで2007年2月28日に放送された「水曜どうでしょう」の『ヨーロッパ20ヵ国完全制覇 ~完結編~ 第7夜』において、大泉洋が世界遺産のクエンカの断崖の街並みを紹介する際、ナレーションモノマネを連発する流れになり、その中で渡辺篤史さんのモノマネとして「小林製薬の糸ようじ」を連発すると、これがどうでしょうメンバーのツボに入って伝説の回となった。
引用元:小林製薬の糸ようじとは (コバヤシセイヤクノイトヨウジとは)
動画の台詞を見つけたので、引用させていただきます。
「クワンカの町を彩る家々の夜景が糸ようじ」
「断崖に浮かぶ家々の夜景がクワンカの町を彩る糸ようじ」
「小林製薬の糸ようじ」
「15世紀 難攻不落の要塞と言われたこの町も糸ようじ」
「小林製薬の糸ようじ」
「宙づりの家に浮かぶ糸ようじ」
「小林製薬の糸ようじ」
「断崖の頂上に浮かぶマリア像は小林製薬の糸ようじ」
引用元:大泉洋の「小林製薬の糸ようじ」って何?渡辺篤史との関係は(水曜どうでしょう)
台詞だけ読むと、クワンカと言い間違えているし意味不明なのですが、大泉洋マジックによって爆笑を引き起こしてしまうのですね。
「魔法にかけられた街」に魔法をかけてしまった大泉洋さん、さすが芸能界のファンタジスタ!
クエンカの軽食屋さん
時刻は18:00を過ぎていたと思いますが、スペインは10月のこの時間でも外は明るいです。
街中を歩き回って、さすがにお腹が空いたので休憩も兼ねてたまたま通りかかったお店で軽食をすませることにしました。
ピザのようなサンドイッチとアイスクリームがいただけるお店のようです。
空腹に負けて食べたものの写真を撮り忘れましたが、適当に入ったお店にしてはとても美味しかったです。
スペインは、不味いお店に当たる確率のほうが低いかもしれません。
お店のお姉さんも陽気で可愛らしい人でした。
まとめ
「魔法にかけられた街」クエンカの名所ともそろそろお別れです。
空腹が満たされたところで、次は旅の出発点でもあったカテドラルが建つマヨール広場へ向かいます。
マヨール広場へ向かう道中の路地も素敵でした。
旧市街の中は、上の写真のように、細い坂道が入り組んでいます。
クエンカは、歴史的な町並みや文化的な遺産に恵まれ、数多くの観光名所がありますので、ぜひ訪れてみてくださいね。
クエンカ日帰り旅行記も次回でラストとなります。
最後は、マヨール広場周辺の様子と帰路についてお届けしますので、引き続きお楽しみいただけると幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
¡Hasta luego! (またね)