Bonjour. Madoriです!
今回の旅行計画記事では、フランス北西部のブルターニュ地方の小さな街を紹介します。
パリから日帰りで訪れることができるブルターニュ地方の魅力的な街「Vitré」は、ケルト民族の文化が色濃く残る絵本のような世界です。
この旅行計画では、パリから約3時間でアクセス可能なヴィトレの見どころや魅力についてご紹介します。
ブルターニュ地方は、ガレット(そば粉のクレープ)やシードル(りんご酒)、バター、塩、スイーツなど、フランスの名産がたくさんある地域圏。
美食だけではなく、景勝地としても知られています。
観光地として有名なのは、海賊の港町として知られる「Saint-Malo」ですが、私たちが訪れようと企んでいるのは、州都のRennesから鉄道で約25分ほどの場所にある小さな街「Vitré」です。
写真と動画を眺めて、一目惚れをしてしまったのです。
初めてフランスを訪れたのは南仏で、ブルターニュ地方はガレットとシードルくらいしか思いつかなく、どうもピンときませんでした。
ですが、ふと、ある人の言葉を思い出しました。
その人は、フランス語仲間の一人で(最近全く会えていませんが)、年齢はもう80歳になるおばあちゃんなのですが、なんと、70歳の頃にフランスに1年留学したそうなんです。
健康で元気って、何よりの財産だなぁと思いました。
そこで、フランスで1番好きな場所はどこかと集まった皆に質問されたときに「ブルターニュ地方が素敵だったわ!」と答えたのでした。
なるほど、確かにブルターニュ地方を詳しく調べれば調べるほど、仰る理由がよくわかりました。
前置きが長くなりましたが、これからヴィトレを紹介していきます。
ブルターニュ地方について
ブルターニュ地方とは、フランス北西部のブルターニュ半島全体に位置するフランスの地域圏のこと。
この地方は、ケルト民族の文化が色濃く残る地域で、フランスの中でも独自の文化を持つことで有名です。
最大都市は、州都であり学術都市でもある、Rennesです。
ヴィトレについて
人口約18000人の小さな街、Vitréは、フランス北西部ブルターニュ地方の東端に位置しています。
地図でみるとレンヌの右にあり、赤線で囲われたエリアがヴィトレです。
私がこの街に行きたいと思った理由のひとつが、この一文にあります。
「レ・ミゼラブル」などを手がけた19世紀のフランスを代表する作家であり政治家のヴィクトル・ユーゴー(Victor Hugo)は、ドイツのバイエルン州のニュルンベルク、スペインのビトリアとともに、「手付かずで、全て揃っていて、統一の取れたゴシックの街」としてヴィトレを例に挙げています。
引用元:ヴィクトル・ユーゴーがその美しさを賞賛したゴシックの街、ヴィトレ – Tourisme japonais
次のパリ滞在では、ヴィクトル・ユーゴーと「レ・ミゼラブル」ゆかりの地を訪ねたいと思っているので、この地も訪れてみたいと強く思ったのです。
それ以外にも訪れたい理由があり、それについては写真メインで紹介していきたいと思います。
ヴィトレの木組みの建物が続くおとぎ話のような街並み
まるで、タイムスリップしたかのような中世の趣が感じられる通り。
石畳と古い街並み好きにはたまりません。
フランス国内、至るところに存在する木組みの家。
特に、アルザス地方に多いのですが、今回紹介するブルターニュ地方にも多くみられます。
アルザス地方では「Colombage」と呼ばれ、ブルターニュ地方では「Pans de bois」と呼ばれ、地域によって呼ばれかたが違うようです。
アルザスのコロンバージュは、よく聞きますね。
アルザスとブルターニュの違いは、ブルターニュのほうが高層階の建物が多いこと。
そして、アルザスのコルマールがカラフルなのに対して、ブルターニュのレンヌをはじめとする街の木組みの家は、落ち着いた色合いです。
アルザス地方の木組みの家は、一言でいうと「可愛い」。
ブルターニュ地方の木組みの家は、「シックでお洒落」。
私は、ブルターニュ派かもしれません。
さて、まるで「絵本の世界」に迷いこんだかのような錯覚をしてしまう木組みの家。
17世紀初頭に火事が頻繁に発生したため、王室の条例によって新規の木造民家の建設が禁止されてしまったのだそうです。
ブルターニュ地方の玄関口、レンヌでは、住民はセメントなどで木組み部分を覆い隠して、木造建築であることがバレないよう守ったといわれています。
これは、旅番組で得た情報なのですが、実際に訪れると覆い隠していたような跡がみられるとのこと。
ここで紹介するのはレンヌではなくヴィトレですが、Instagramでも木組みの家が並ぶ街並みの写真を探してみました。
木組みの家オタクになりそうなほど、フランス国内の木組みの家の写真を毎日のように眺めていますが、ヴィトレが私の心にいちばん刺さりました。
お城と木組みの家が並んでいる姿も、非常にたまらないのです!
行きたい気持ちが抑えきれません。
ヴィトレのシンボル「ヴィトレ城」
Château de Vitré
ヴィトレ城
ヴィトレの街のシンボルは、なんと言ってもこのヴィトレ城ではないでしょうか。
このお城は中世からの歴史を感じさせる壮大な建物で1000年の長い歴史を持ち、現在の外観になったのは15世紀とのこと。
15世紀に建てられた際のゴシック様式が今も見られます。
トンガリ屋根が連なる姿に心惹かれます。
通りの奥に見えるお城の姿が素敵ですね。
ヴィトレのノートル・ダム教会
Église Notre-Dame
ノートル・ダム教会
黄色い木彫りの扉がとても美しい、街の聖母マリア教会。
ゴシック建築様式の教会も美しいですが、教会を取り囲むように並ぶ建物の屋根も美しいのです。
ヴィトレのサン・マルタン教会
Église Saint-Martin
サン・マルタン教会
日本語のサイトでは見かけない教会ですが、ヴィトレの街をフランス語で調べていたら出てきたので載せてみました。
有名な教会ではないようですが、外観が美しいです。
お城やノートル・ダム教会、木組みの建物が連なる通りからは少し離れていますが、ヴィトレの観光案内所から徒歩7分と近いので、寄ってみたいと思いました。
ヴィトレの街の様子を動画で視聴
街の美しさは、動画でもご覧いただけます。
こちらは、ヴィトレ城の外観だけではなく中の様子も観られます。
街の詳しいことは、こちらのWebサイトでも紹介されています。
ブルターニュ地方の玄関口「レンヌ」
Rennes
冒頭でも少し触れましたが、レンヌはブルターニュ地方の州都です。
木組みの建物も、写真で見る限りは、レンヌが一番インパクトがありそうです。
また、レンヌからは大観光地「モンサンミッシェル」行きのバスが出ていることでも知られています。
「レンヌ」と検索すると、「モンサンミッシェル」に関する記事がたくさん出てきます。
みんな大好き、モンサンミッシェル。
確かに、あの遠景はいつか見てみたいよね。
素直に幻想的で美しいのですが、近くに寄った写真をみた時に、大型観光バスや観光客の多さに興ざめしてしまい、以来興味が薄れてしまったのです。
レンヌの話に戻ります。このブルターニュ地方の日帰り旅行は、小さな街ヴィトレがメインで、レンヌは経由地。
しかし、旅番組でレンヌが紹介されてから、訪れたい街にもなりました。
ヴィトレで時間を費やしてしまい、帰りのTGVに間に合わなければ寄るのを諦めようかとも思いますが、まずはレンヌでブルターニュ名物を味わいたいと思いました。
ブルターニュ名物といえば、日本でも、けっこう知られているガレット(そば粉のクレープ)。
本場のお店が東京の神楽坂にもありますが、現地でいただくガレットは、きっと極上の美味しさに違いないでしょう。
あとは、バターですね。パリのボン・マルシェで買ってきた、あの、とろけるようなバターの本場がこのブルターニュ地方なのです。
レンヌの市場内に、ボルディエの専門店があるようです。
Bordier
テレビでは、様々な種類のバターの試食もさせていただけると紹介されていました。
あと、キャラメル製品も名産とのこと。
Caramel beurre saléと、いわれる塩バターキャラメルは、是非とも現地で調達したいところ。
キャラメル好きにはたまりません。
レンヌは、M.O.F. (Meilleur Ouvrier de France)の称号を持つ職人が多いといわれています。
フランス文化庁の管轄下にある、フランス文化のもっとも優れた継承者にふさわしい、高度の技術をもつ職人に授与される称号で、料理人やパティシエにとって最高の栄誉といえるもの
調べてみると、他にも美味しそうなスイーツがたくさんあふれているため、レンヌはパティスリー巡りも楽しそうです。
マカロンと塩バターキャラメルだけはレンヌで買いたいところですが、いろいろ巡る時間まではなさそうなので、あちこち巡るのはレンヌではなくパリで楽しむことにします。
パリもパティスリーの街ですからね!
レンヌについてもっと知りたいかたは、以下のサイトもおすすめです。
ヴィトレまでの地図
パリからレンヌ経由でしかヴィトレに行けないと思っていましたが、パリからヴィトレまで乗り換えなし1本で行けるTGVも出ているようです。
往路は、できればヴィトレ直通で行きたいところ。
パリからは、モンパルナスからTGVで1時間42分ほど。
復路は、レンヌを経由したいと思います。
ヴィトレからレンヌまでTERで20分。
レンヌからパリのモンパルナスまでTGVで1時間34分。
まとめ
ヴィトレでは、ケルト民族の文化に触れながら美しい絵本の世界を楽しむことができます。
パリからのアクセスも比較的便利なため、時間の制約がある旅行者にも最適です。
ヴィトレでの観光は、ケルト文化や中世の歴史に興味がある人や風光明媚な町を探求したい人にとって、思い出に残る旅になることでしょう。
これまた、いつになったら渡仏できるのかわかりませんが、初めてのブルターニュ地方、楽しみで仕方がありません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。