
Bonjour. Madoriです!
パリ滞在記のつづきです。
今回は知らない人はいない、あの「ルーヴル美術館」周辺を散策したときの様子を紹介します。
とはいっても、私たちはルーヴル美術館での芸術鑑賞はしておりません。
短い滞在のため、大観光地周辺や三大美術館(ルーヴル、オルセー、オランジュリー)を、あえて訪れる予定リストに入れていなかったのです。
ルーヴル美術館は、セーヌ川を適当に誘われるまま歩いていたら出会ってしまったという感じです。
館内に入らずとも、ルーヴル美術館周辺はまるで「屋外美術館」のようでした。
そのときの様子を写真多めで紹介したいと思います。




ルーヴル美術館とルーヴルピラミッド


Musée du Louvre
ルーヴル美術館
この写真は、左岸からカルーゼル橋を渡り、右岸に着いて少し歩いた場所から撮影したルーヴル美術館です。
上の写真はコンデジで撮影しましたが、下の写真は同じ場所からミラーレス一眼で撮影したものです。


こちらは、加工無しであえて見たままの様子をお届けしたいと思います。
この写真をみると、主役はカラスでルーヴルは背景のようにもみえますね。
そして、フランスでは自転車は車道を走らなければなりません。
現地でレンタルサイクルを利用しようとしてやめたのは、雨が降っていたのもありますが、車道を走る勇気がなかったから・・・と、いうのもあります。
もう少し歩くと、Pyramide du Louvre(ルーヴル・ピラミッド)がみえてきました。


こちらは真正面から撮ったもので、冒頭のアイキャッチ画像に使った写真です。


ピラミッド無しの写真も考えましたが、あったほうが分かりやすいのでピラミッド有りの写真を選びました。
ルーヴル美術館を前に自撮りする観光客もちらほら。


こうやって撮るのがInstagramで流行っているようですね。
さらにズームで。こちらはコンデジで撮影しました。


中庭にあるガラスのピラミッドは、いつも長蛇の列ができているようですが、この日も雨天にもかかわらずそうでした。
ピラミッドの下が、美術館のチケット売り場になっているようです。
いつか、美術館で数々の名画や作品を拝んでみたいものです。
しかしですね・・・。実際にルーヴル美術館を訪れてみて、私はピラミッドより元宮殿だった建物のほうに目を奪われてしまいました。
あえてピラミッドが写らないように撮影してみました。


カメラが手放せないスポットではありますが、しばし写真を撮るのを休んでこの宮殿を眺めていました。
眺めていたら、いつの間にか自然と涙が出ていました。



夢にまでみたルーヴル。なんて壮麗で優美な建物なんだろう。



重厚で圧倒されるね。
今でも思い出すたびに鳥肌がたちます。
写真や映像ではない肉眼でルーヴルを初めて観た感動は、一生忘れられないでしょう。
さすが、歴代フランス王の王宮として使用されていた宮殿です。


美術館内の展示物が素晴らしいのはもちろんだと思いますが、ルーヴル美術館は、生きている間に是非とも一度は実際に観ていただきたい建造物だと思いました。
大観光地の人の多さは苦手ですが、これだけ大勢の人が集まる名所だというのもよく理解できました。


ベルサイユ宮殿なんて観てしまったら、私は一体どうなってしまうのでしょう。



でも、個人的にはベルサイユよりルーヴルのノーブルな雰囲気が好みです。



ベルサイユは実際に観たら120%感動すると思うけれど、ちょっと派手すぎる気がする。
しっかりモノクロ映えもするルーヴル美術館です。


ちょうど私たちが訪れた頃、ルーヴル美術館では、2019年10月24日から2020年2月24日まで、ルネサンス期に活躍した西洋美術の巨匠、Leonald Da Vinci(レオナルド・ダ・ヴィンチ)没後500年を記念する大規模回顧展が開催されていました。
レオナルド・ダ・ヴィンチのことを日本人は「ダ・ヴィンチ」と言う人が多いですが(映画「ダ・ヴィンチ・コード」の影響!?)、イタリア人や各国の美術史の専門家はかならず「レオナルド」と言うそうです。
「ダ・ヴィンチ」は「ヴィンチ村の」という意味で、イタリアでレオナルド・ダ・ヴィンチのことを「ダ・ヴィンチ」と言っても通じないのだとか。
イタリア在住で、漫画「テルマエロマエ」の作者、ヤマザキマリさんが語学番組でそのように語っていました。
私たちは開催されている期間中にもかかわらず美術館の中にすら入っていないバチあたりですが、レオナルドファン必見の大回顧展、この機会に観てみたかったような気もします。
カルーゼル凱旋門


Arc de Triomphe du Carrousel
カルーゼル凱旋門
ルーヴルの目の前に可愛らしい建物がみえてきました。
カルーゼル凱旋門です。
1806年から1808年にかけてナポレオンの勝利を祝するために建設されましたが、完成した凱旋門をみたナポレオンが、戦勝記念碑としてはあまりにも小さい姿に不満を抱いたため建て直しを命じたそうです。
その新たにできた凱旋門が、シャルル・ド・ゴール広場に建つ有名な「エトワール凱旋門」です。
Arc de Triomphe
エトワール凱旋門
カルーゼル凱旋門はわずか2年で建てられましたが、エトワール凱旋門は完成までに30年を要しナポレオンの死後10年以上を経過してしまいました。



完成までに2年と30年・・・。



随分な違いだよね。
まず、大きさが違いすぎます。
- カルーゼル凱旋門
高さ 19m、幅 23m、奥行 7.3m - エトワール凱旋門
高さ 50m、幅 45m、奥行 22m
ナポレオン自身は存命中にエトワール凱旋門をくぐることができませんでしたが、パリに改葬されたときにくぐることができました。
存命中に立派な凱旋門を見せてあげたかったですね。
確かにカルーゼル凱旋門は、エトワール凱旋門を間近で眺めたわけでもないのに「本当に小さな凱旋門だな」という印象を抱きました。


ですが、小さくとも3つのアーチとピンクや白など8本のバラ色の大理石の柱から構成されたカルーゼル凱旋門は、とても優美な姿をしています。
雨の日でも写真映えするのだから、晴れていたらもっと綺麗だろうに・・・とも思いました。
門の上のほうには帝国兵士8人の像が置かれています。


兵士の間の破風には、バス・レリーフ(浅浮き彫り)が施されていて、これがまた美しい。
もう少しアップでみてみましょう。
門の頂上にあるクアドリガ(4頭の並行する馬に引かせたローマ帝国時代の車)は、ヴェネツィアのサン・マルコ寺院正面入り口の上に置かれた、「サン・マルコの馬」の複製とのこと。


また、このカルーゼル凱旋門はロケーションも素晴らしいです。
このように、ルーヴルが真正面に建つ姿も圧巻!


アーチの中から、ルーヴル・ピラミッドと宮殿の頭頂部が綺麗にみえます。


それにしても、凄い人、人、人でした。
きっと、ここもフォトジェニックスポットなんでしょうね。



私たちも写真をたくさん撮りました。
反対側のアーチの中からは、チュイルリー公園からエトワール凱旋門までが一直線につながり、パリの名所を眺めることができます。
- チュイルリー公園
- コンコルド広場に建つオベリスク
- シャンゼリゼ通り
- エトワール凱旋門
奥にオベリスクとエトワール凱旋門がみえますね!





これをみた時は舞い上がりました。
天気がよければ、もう少しくっきりみえていたでしょう。
写真のピント以外がボヤけているのはわざとです。


カルーゼル凱旋門を後にし、また誘われるようにエトワール凱旋門に向かって真っ直ぐ歩いていきます。
みな思うことは一緒なのか、大勢の人が同じ方向に歩いていきます。



まるでテーマパークのよう。
カルーゼル凱旋門の足の部分が人だかりで真っ黒になっています。


チュイルリー公園


Jardin des Tuileries
チュイルリー公園
西はシャンゼリゼ大通り、東はルーヴル美術館まで広範囲に広がるチュイルリー公園は、パリ市内にある最古の庭園で、観光客はもちろんパリジャンたちにも親しまれている公園のひとつです。
ヴェルサイユ宮殿の庭園などを手がけた、André Le Nôtre(アンドレ・ル・ノートル)による美しいフランス式庭園です。



まさに、屋外美術館ですね。
美しい庭園に美しい建造物や彫刻が映えています。


それだけに訪れる人も多いですが、屋内の人の多さに比べたらかわいいもの。
とても広い庭園なので、のんびりマイペースに公園を散策することができます。


写真ではチュイルリー公園とリュクサンブール公園の区別がつきませんでしたが、訪れてみてその違いがよくわかりました。
どちらの公園にも旧宮殿の建物がありますが、やはりチュイルリー庭園のほうが大きく、庭園もTheフランス式庭園といった感じでピシッとしています。
リュクサンブール公園は、もっとローカル色が濃くのんびりした感じです。



どちらも良き。
あと、観光客もチュイルリー庭園のほうが圧倒的に多いです。
そのため、観光客狙いのスリも多いと聞いていたのですが、そんなことをすっかり忘れてしまうほどルーヴル周辺の美しさに魅了されてしまいました。
ダンナさんがしっかり目を光らせていてくれたらしく、もし私一人だったら何かひとつはスラれていたかもしれません。



危なっかしいところあるから。



だから、ひとり旅ができないんです。
買い物など一人行動は全然平気なのですが、やはり国外ではずっと気を引き締めていなければならないのと、大きな荷物がある時などが不安です。
それ以前に、美味しい食事や景色や感動は、誰かと一緒に分かち合いたいタイプです。
公園の近くにみえる整った建物がずらりと並んでいる風景にも感動しました。


「パリに来たぞー!」、という実感がわく光景です。
同じ高さ、建物の色、窓の位置。これらがパリの景観の美しさを作っているのですよね。








鳥になりたい。そして、パリ、いやフランス中を飛びまわりたいなぁ、なんて考えてしまいました。


Grand Bassin Rond(グラン・バッサン・ロン) という池にたどりつきました。


「Bassin(バッサン)」 は、直訳すると「流域」という意味らしいですが、調べてみたところ、「人工的に掘って作られた舟泊り」という認識が正しいようです。
昔は、王族や貴族たちがここで舟遊びを楽しんでいたのでしょうか。


このへんで椅子に座ってひと休み・・・と思いましたが、雨で椅子が濡れていたのでやめました。
下の写真に写っている建物は、Musée d’Orsay(オルセー美術館)。


ルーヴルをみた後だからか、随分と小さくみえました。
余談ですが、私の周囲で実際にパリを訪れた人たちは、ルーヴルよりオルセーを推す人が多いのです。
夫婦揃ってお世話になっている美容師さんが研修でパリを訪れた時に三大美術館を訪れたのですが、「オルセー美術館がすごく良かった!」と、話していました。
学生時代からの友人や元職場の先輩も、「オルセー美術館は何度でも行きたい!」と。そういえば、SNSやブログでもオルセー推しの声が多かったような気がします。



私も、建物はルーヴルだけど作品はオルセーのほうが好きかもしれません。
ですが、オルセーも旧駅舎だった建物内が美しいというし、やはりこれはいつか時間がもっとたくさんある時にでも訪れなければなりませんね。
独り言が多くなりましたが、オルセーの隣には、うっすらとモンパルナスタワーが見えます。





近代的な建物は「うっすら」しているくらいが良いね。



オレは近代的なビルも好きだけど。
コンコルド広場のオベリスクとエトワール凱旋門も近づいてきました。


それにしても、エトワール凱旋門の大きさには驚きました。
コンコルド広場までは あともう少しの距離ですが、この場所からエトワール凱旋門までは結構な距離があるはずです。
それなのに、まるで近くにあるかのようにみえるのです。
公園らしい写真も載せておきましょう。


紅葉と落ち葉がとても綺麗でした。




買ったばかりのラバーブーツを履いた足元を一枚撮ってみました。


このラバーブーツのおかげで、セーヌ川沿いの濡れた石畳も水たまりだらけの公園も安心して歩くことができました。
ふと、あたりを見渡すと、なんと!うっすらとエッフェル塔が私たちの前に現れました。


雨なので、これまたモンパルナスタワー同様に「うっすら」と、ですが。
初めて肉眼でみるエッフェル塔に素直に感動しました。
ダンナさんの心のテンションも一気に上がったのか、何枚も写真を撮っていました。
男性は、やはり高層ビルやタワーが好きなのか、モンパルナスタワーの写真もけっこう撮っていました。
更に足を進めますと、また池と噴水がみえてきました。
Bassin Octogonal(バッサン・オクトゴナル)という大きな池です。


この写真は、池を通りすぎて振り返って撮ったものかもしれません。
そして、チュイルリー公園を抜けたところで再びエッフェル塔が目の前にみえました!


雨によって先頭部が霞んでみえないエッフェル塔が、むしろ幻想的で美しかったのです。



晴天ではみえない風景だよね。



何だか得した気分。
散策ルート
今回紹介したのはルーヴル周辺とチュイルリー庭園までですが、地図の散策ルートは、カルーゼル橋からコンコルド広場まで表示させてみました。
ルーヴル美術館周辺からコンコルド広場に向かう途中の名所やポイントとなる場所も載せておきましょう。
- Pont du Carrousel
(カルーゼル橋) - Musée du Louvre
(ルーヴル美術館) - Pyramide du Louvre
(ルーヴル・ピラミッド) - Arc de Triomphe du Carrousel
(カルーゼル凱旋門) - Grand Bassin Rond
(グラン・バッサン・ロン) - Allée Centrale
(サントラル通り) - Jardin des Tuileries
(チュイルリー庭園) - Bassin Octogonal
(バッサン・オクトゴナル) - Place de la Concorde
(コンコルド広場)
まとめ


当初は予定していなかった大観光地ですが、美術館内には入らなくとも、ルーブル美術館界隈は訪れる価値はじゅうぶんにある場所だと私は思いました。
散策だけなら行列に並ぶこともないし、人集りに疲れることもないです。
大きな公園ですが、公園内にはトイレもあります。
ただし、観光客狙いのスリなどの軽犯罪にはくれぐれも気をつけてくださいね。
ダンナさん曰く、私は相当隙があったようです。
はじめはしっかり斜めがけしていたワンショルダーリュックを途中から肩掛けにし、写真を夢中で撮っている間はショルダー部分がダラリと腕まで下がっており、いつスラれてもおかしくない状態だったそうです。



何度もダンナさんから注意されました。



舞い上がって周りが見えていない感じだったよ。
スリだけではなく、テロや過激なデモが頻発するパリは、旅慣れたダンナさんでも旅行前から不安に思うことがあったそう。
私と出会う前の独身時代に、イタリアでサッカーファンの暴動(スタジアムの外で発煙筒&石をぶつけ合う…etc)を目の当たりにしたなど聞いていたものだから、パリは余裕かと思っていたのですが。笑
次回は、コンコルド広場からシャンゼリゼ通りを歩き、グラン・パレ、プティ・パレまで散策したときのことを紹介する予定です。



最後まで読んでいただきありがとうございました。



À bientôt ! (またね)



