
Bonjour. Madoriです!
パリ滞在記のつづきです。
今回は、サン・ジェルマン・デ・プレ教会からセーヌ川方面へ足を伸ばし、セーヌ川付近を散策したときの様子を紹介します。
パリに到着してからずっと雨が降り続き、滞在中の外出に影響がありましたが、それでも世界遺産「セーヌ河岸」の散策では、まるでフランス映画をみているようなシーンに何度も出会いました。
そんなロマンティックな雨のパリを、本記事で存分にお楽しみいただけたらと思います。


セーヌ川沿いに軒を並べる古本屋「Bouquinistes(ブキニスト)」


サン・ジェルマン・デ・プレ教会を後にし、セーヌ川方面に向かいます。
セーヌ川がそこにあることを物語る風景が見えてきました。
パリのセーヌ川沿いに軒を並べる「Bouquinistes(ブキニスト)」と呼ばれる古本屋さんです。
セーヌ川両岸に並ぶ登録書店226軒が所有する約1000軒の店は、ユネスコの世界遺産にも登録されているとのこと。
「世界一大きな露天書店」を自称するブキニストの深緑色の売店が並ぶ光景は、17世紀からパリの風物詩となっています。
ですが、この日の天候は雨。私たちがセーヌ川付近を歩いているときは、この1店しか開いておりませんでした。


パリを訪れる楽しみのひとつに、ブキニストの存在がありました。
もっと、ズラリと並んでいる光景を想像していただけにこの日は残念ですが、翌日に軒を並べる姿をみることができました。



翌日も、それほど多くは開いておりませんでしたが。
この日は写真だけ撮ってその場を後にしましたが、2日目に訪れたときはお買い物もしました。
2日目の記事では、ブキニストで買い物をしたときの様子も紹介しています。


ここからの数枚はブキニストとは関係ありませんが、ブキニストがみえる広場から「Pont des Arts(ポンデザール=芸術橋)」方面をみたときの風景もカメラにおさめてみました。
このとおり、ブキニストは全然開いておりません。


Institut de France(フランス学士院)


ところが、とても素敵な円形ドーム型の頭頂部に思わず反応してしまった私たち。
この美しいドーム型の建物は、「Institut de France(フランス学士院)」です。
1635年にフランス・ブルボン朝の宰相リシュリューによって設立された、今もつづく学術の最高機関。



奥からひょっこりみえる姿が愛らしいです。
今回の滞在ではフランス学士院には立ち寄っておりませんが、あちこちから頭をのぞかせて私たちを楽しませてくれました。


後から知ったのですが、「ポンデザール(芸術橋)」から真っ正面の綺麗な姿を拝むことができるとのことです。
セーヌ河岸の遊歩道を歩く


最近、パリで撮った写真をモノクロやインスタント風に加工するのにハマっています。



古き良き時代のノスタルジックなパリを感じられるような気がして。
セーヌ川付近をフラフラと歩いていたところ、遊歩道を犬を連れて歩く1組の姿が目にとまりました。


この写真、お気に入りです。こういう写真をパリでたくさん撮りたかったのです。
パリには数々の名所、美しい建築物、綺麗で可愛らしくお洒落なものであふれていますが、やはりパリの日常を観察しながらカメラにおさめるのがいちばん楽しいですね。
人が写るので限界もありますが、なるべく後ろ姿や遠めの横顔を撮るようにしています。
仲の良さそうなご夫婦や可愛らしい天使のような子どもを見かけると、心が温まります。
遊歩道を歩く人たちの姿をみて、私たちも階段をおりて遊歩道を歩いてみることにしました。



遊歩道に到着しました。


近くに「ポンデザール(芸術橋)」がみえます。
この写真、古いフランス映画を観ているような風景だなぁと思いました。


ポンデザールの美しい鉄筋。そして、その橋からセーヌ川を眺める人々。
遊覧船と、橋の奥にうっすらとみえるセーヌ川沿いに建つ建物。
我ながら良いシーンが撮れたなと思いましたが・・・撮影したのはダンナさんだったことに気づいてしまいました。笑



ダンナさん「Good Job !」



ここはやっぱりフランス語で「Bon travail !」でしょ。笑
余談ですが、リクルートが発行する日本の求人情報誌「とらばーゆ」の誌名はフランス語「travail(仕事)」からきているようです。
ところが、遊歩道で驚いたことがありました。


大きな狼のような犬が遊歩道をリード無しで歩きまわっていたのです。
カメラ目線が可愛いですが、突然目の前にこの子が現れたときはギョッとしてしまいました。
小型犬ならわかりますが、大型犬。いや、むしろ大型犬のほうが好きなのですが、それでもビックリ!
一瞬固まってしまいましたが、よくみると飼い主さんがいてホッと一安心。
ここは車も自転車も通っておらず人もあまりいないので、ワンちゃんを運動させるのに最適な場所なんでしょうね。



よく躾けられているのか、とても賢い子でした。
前にニースを訪れたときにも感じたことなのですが、フランスの犬は賢いなぁと。
大きな犬がリードをつけずに飼い主に寄り添うように歩いている姿を目にすることがけっこうありました。
フランスの犬はリードの有無関係なしに、突然すごい勢いでワァッと寄ってくることがなく落ち着いているので怖さが全くありません。
犬と飼い主の信頼関係の厚さが伝わってくるようでした。
実際、犬も飼い主もパリという都会にいながら、ノビノビと幸せそうな感じ。
今は飼えませんが、いつか犬を家族として迎え入れるときがくるとしたら、フランス人に躾を学びたいな・・・と、思ったのでした。



ドイツ人も犬の躾が上手と聞きますね。
犬の話で引っ張りましたが、遊歩道からの景色をこれからたくさん貼っていきます。
こちらは、モノクロ加工する前の写真です。


奥にみえるのは「Pont du Carrousel(カルーゼル橋)」。
そ、し、て、ルーヴル美術館!



テンションが爆上がりでした。
今思うと、この場所から宮殿の姿がチラリとみえるのがいちばんロマンを感じられたかもしれません。



人が少ないのがいいよね。
逸る気持ちを抑え、まずはセーヌ川の遊歩道散策を楽しみます。
カルーゼル橋はパリのセーヌ川に架かるコンクリートアーチ橋で、テュイルリー河岸とヴォルテール河岸を結んでいます。
橋の上を走っているのは、パリ市の路線バスです。


右岸のルーヴル美術館に通じていることから「ルーヴル橋」とも呼ばれているそうです。
ルーヴル美術館は、一部工事中のようです。


騙し絵が描かれた布のような物に建物の一部が覆われていました。
ヨーロッパを訪れて素晴らしいと思うのが、こういった景観への配慮です。



日本も見習ってほしい。
記念に遊歩道の石畳のアップ。奥にボンヤリみえるカルーゼル橋とルーヴル美術館も美しいです。


この石畳、ラバーブーツを履いていたにもかかわらず雨で濡れてとても歩きにくかったです。
凸凹しているうえにツルツルしていて、雪国の路面を歩くより怖かったのでした。
奥にみえるカルーゼル橋には装飾がほとんどなく地味ですが、橋の両端には4つの彫像が据えられています。
目の前にみえる彫像は、そのうちのひとつです。


この石畳の上を歩き続けるのに限界を感じた私たちは、上がってカルーゼル橋の辺りまで向かうことにしました。



美しい彫像と、やはりルーヴル美術館が気になります。
- 余談ですが、セーヌ川は少しドブ臭かったです
それでも、この遊歩道は喧騒から逃れられるのでパリを訪れたらまた散策を楽しみたいと思いました。
カルーゼル橋を渡り右岸へ移動


Pont du Carrousel(カルーゼル橋)
カルーゼル橋の前に到着しました。



例の彫像もすぐ目の前です!
この彫像は、ルイ・プティトーによる4つの彫像で、右岸と左岸に2つずつ建っています。
- 右岸:「豊饒」「産業」
- 左岸:「セーヌ」「パリ」



上の写真は、パリ市を意味する「パリ」の彫像です。
彫像も素晴らしいですが、右岸側にみえる門の豪華さに圧倒されました。





気になる、見たい、渡りたい、潜りたい!



これは、行くしかないでしょ。
私たちの意見は一致していました。
確か今日はパリ到着初日だから、あまりハードに動き回らずに、左岸をゆるりと散策することにしようという話だったような・・・。
ですが、門の向こうに何があるのかを想像したら、この橋を渡らない理由はありません。


私たちは、門に向かって橋の上を歩きはじめました。


門へ一直線かと思いきや、ここでもやはり立ち止まってしまいます。
橋からの眺めも素晴らしいのです。
この写真はAIGLEのブーツを買ったときにも載せたものですが、カルーゼル橋でダンナさんに撮ってもらった時のものです。


写真に写っている私は、門をバックにして写真を撮っています。
私は、このようにカルーゼル橋からみえるポンデザール(芸術橋)を撮っていたのでした。


これまた、雨で美しくお化粧されたセーヌ川とポンデザールが幻想的で美しいですね。
ここで少し橋についての備忘録を残しておきましょう。
ポンデザール(芸術橋)は、ナポレオンの命により1804年にセーヌ川に架けられた、右岸のルーヴル宮と左岸のフランス学士院を結ぶパリ初の鉄製の橋で、歩行者専用となっています。
ルーヴルが芸術の宮殿(パレ・デ・ザール)と呼ばれていたことでポン・デ・ザールの名前が付いたといわれています。
ここからも、左岸のフランス学士院のドーム型の頭頂部がチラリとみえます!


反対側の左岸には、Musée d’Orsay(オルセー美術館)がみえます。


門に向かって左手には、うっすらとGrand Palais(グラン・パレ)が幻想的にみえます。


雨の日のボヤけ具合を「幻想的」と表現したくなるのは、まさにパリマジックなのかもしれません。
後の記事で改めて紹介しますが、エッフェル塔もシャンパンフラッシュより雨で頭頂部が霞んだ姿が幻想的で情緒的で美しいと私は思いました。
さて、あちこち脱線しながらもここまで来ました。





素直に感動。



まるで夢でもみているようなキモチ。
11月上旬のパリは、紅葉もたいへん綺麗でした。
こちらは、壮麗な門のアップです。


間近でみて、この門の迫力に圧倒されました。
左岸からルーヴルを訪れるのなら、ポンデザール(芸術橋)からでもいいですが、カルーゼル橋からも良いですね。
カルーゼル橋を渡った先には、Place Du Carrousel(カルーゼル広場)に建つArc de triomphe du Carrousel(カルーゼル凱旋門)とPyramide du Louvre(ルーヴル・ピラミッド)もみえます。
案内標識も絵になりますね!


こちらは、「Quai François Mitterrand(フランソワ・ミッテラン通り)」の通り名プレートです。


ルーヴル宮とセーヌ川の間の通りの名前は、フランス共和国 第21代大統領のミッテラン氏からとったのですね。
セーヌ川を走る水上バス
私たちは利用しませんでしたが、セーヌ川を運航する遊覧船といえば「Batobus(バトビュス)」があります。
バトビュスはセーヌ川を走る水上バスで、セーヌ川沿いの主要な見どころを訪れるのに便利な9ヵ所の発着所がある。セーヌ川の遊覧を楽しみながら移動ができる。1日券があれば何度でも乗り降り自由。チケットはバトビュスの各発着所や観光案内所で買える。
A07 地球の歩き方 パリ&近郊の町 2019~2020
- エッフェル塔
- アンヴァリッド
- オルセー美術館
- サン・ジェルマン・デ・プレ
- ノートルダム
- 植物園/シテ・ド・ラ・モード・エ・デュ・デザイン
- パリ市庁舎
- ルーヴル
- シャンゼリゼ
セーヌ川クルーズ気分が味わえるとともに、パリを効率よく巡るのに便利な交通手段でもあります。
バトビュスは3種類あります。
セーヌ川沿いを散策しているときに写真が撮れたので載せておきます。
Bateaux Mouches(バトー・ムーシュ)


セーヌ川クルーズの代名詞で、2階席はオープンエアになっています。
ディナークルーズはフォーマルウエアで・・・とのことです。
Bateaux Parisiens(バトー・パリジャン)


エッフェル塔の足元付近から出発します。
1階建てでガラス屋根付き。
Vedettes de Paris(ヴデット・ド・パリ)


子ども向けのプランやソムリエと乗るシャンパンの試飲イベントなど、企画が豊富なのだとか。
散策ルート
私たちが散策したルートも記録として残しておきます。
「サン・ジェルマン・デ・プレ教会」から「カルーゼル広場」に向かう途中に通った通り名なども調べてみました。
- Église de Saint Germain des Prés
(サン・ジェルマン・デ・プレ教会) - Rue Saint-Benoit
(サン・ブノワ通り) - Rue Jacob
(ジャコブ通り) - Rue Bonaparte
(ボナパルト通り) - Place Justin Godart
(ジュスタン・ゴダール広場) - Port des Saints-Pères
(サン・ペール港) - Quai des Saints-Pères
(サン・ペール埠頭) - Pont du Carrousel
(カルーゼル橋) - Place du Carrousel
(カルーゼル広場)
まとめ


この日は、世界遺産「セーヌ河岸」からルーヴル美術館方面を散策しました。
セーヌ川の周りのブキニスト、バトビュスを眺めながら、パリに来た実感がじわじわとわいてきたのを今でも昨日のことのように覚えています。
橋の下まで降りて遊歩道を歩いていると、美しいポン・デ・ザール(芸術橋)が見えてきて、まるで古いフランス映画を観ているようでした。
カルーゼル橋まで歩き橋を渡ると、ルーヴル美術館の壮麗で立派な門に迎えられました。
セーヌ川周辺散策を終え、これからいよいよルーヴル宮を拝みに行きます。
上の写真は、門をくぐって少し歩いた場所から撮影した宮殿の美しい姿です。
次回は、この宮殿周辺を散策したときの様子をゆっくり紹介したいと思います。
数あるブログの中から、当ブログを訪れていただきありがとうございました。
また、メールへのお問合せもいただき、その内容には当ブログへの感想も寄せられていました。
そのかたは近々、スペインのマドリードを訪れる予定とのことで、私たちのように「街、人、空気・・・全てを満喫できるような旅にしたい。」と、仰っていました。
その温かい言葉に、私たちの心も癒されました。
私たちの旅スタイルはどちらかというと地味で、ブログに書いている内容も有益な情報というよりは備忘録なので、あまり参考にはならないのだろうな、と思っていたのです。
ですが、やはり読んでくださったかたに喜んでいただけるのは素直に嬉しいものですね。



励みになります。ありがとうございます。



À bientôt ! (またね)



