外出制限の発表|マクロン大統領のテレビ演説を書きおこしてみました

Madori

こんにちは、Madoriです。

写真は「Sénat(フランス元老院議事堂)」。

前回記事でもUPした建物です。

先週まで通常運転で旅行記を書いてきましたが、ここにきて急に書けなくなってしまいました。

写真のアップロードまでは出来ているのですが、文章が書けない。。。

大好きなヨーロッパがウイルスの脅威に晒されているというのに、今、呑気に旅行記を書いている場合か?と、自問自答する数日間でした。

それでも、何かしていないとそれはそれで息が詰まりそうなので、ここでフランスのマクロン大統領の演説を書きおこしてみました。

Madori

大きなニュースとなっているので、わざわざ書く必要もないのかもしれませんが。

WHO(世界保健機関)は、現代における最大の保健上の危機という言葉を使っています。

新型コロナウイルスは世界中で7千人以上の死者を出し、今やヨーロッパがパンデミックの中心地となっています。

スイスも非常事態宣言を行い、既に非常事態宣言を行っているスペインは、国境の閉鎖を発表しました。

各国が日々対策を強化するなか、フランスのマクロン大統領が大統領府で演説を行いました。

先週木曜日につづく2回目の演説です。

Adresse aux Français – 16 mars 2020
Contents

日本語

日本語通訳:計良道子さん

フランス国民のみなさま、我が同胞のみなさま、木曜の夕刻私はこの国が直面している保健衛生上の危機についてお伝えしました。

これまでは、新型コロナウイルスの感染を自分に降りかかる災いとして捉えることのできなかったかたもいるかもしれません。

しかしながら、今はそれが緊急に差し迫る現実となっています。

私たちはそれぞれが何としても毎日接触する人の数を制限しなければなりません。

それこそが、まずは優先されるべき課題であると科学者たちは言っています。

専門家の声や現場の声に耳を傾け意見を聞いたのち、私は冷静に判断し、移動や人との接触を必要最小限に制限するための措置をさらに強化するとの決断を下しました。

明日、17日正午から少なくとも15日間、私たちの移動は大幅に制限されることになります。

つまりは自宅外での集まりや友人・家族との集いが許されなくなるということです。

公園を散歩したり街で友人と約束するということも出来なくなります。

「自宅外での接触を必要最小限に制限する」ということを意味します。

フランスの領土の至るところで本土においても海外領土圏においても買い物のための移動は単独で行われなければなりません。

その際、適切な行動が求められ、最短で1mの距離を保ち、握手も抱擁もしてはなりません。

もちろん、診察を受けるための移動は必要とされる行動です。

在宅勤務の導入が出来ない場合は通勤のための移動も必要となります。

身体を動かすことも必要でしょうが、この場合も友人や近親者と集うことがあってはなりません。

また、あらゆる企業に在宅勤務ができるように段取りを整えることが求められます。

それが出来ない場合は、明日以降ウイルスから身を守るための段取りを整えなければなりません。

つまりは、自社の従業員を、また、フリーランスの従業員を守っていくということです。

政府は、新たなルールの手法について私のこのスピーチの後に詳細を明らかにします。

このルールに対する違反は、全て処罰の対象となります。

私は今夜、次のことを厳粛に申し上げます。

医療関係者の声に耳を傾けましょう。

彼らは言っています。
「私たちの助けになりたいのなら家に留まり人との接触を制限してください。」と。

これが最も重要なことです。

今夜私は確かに新たなルールや禁止事項チェック体制を導入すると申し上げましたが、最前の方法は皆さんが市民として自らにそのルールを課していくということです。

ここでも私は皆さまの責任と連帯の意識に訴えます。

この状況下、私は上院議長や下院議長、また、私の前任者たちと話し合ったのち、市町村議会選の決選投票を延期するとの決断を下しました。

今日、首相はこの決断を各党の党首に伝え、全員から同意を得ることが出来ました。

著者:アンヌ・フルダ|翻訳:加藤 かおり
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フランス語

Françaises,Français,mes chers compatriotes.

Jeudi soir,je me suis adressé à vous pour évoquer la crise sanitaire que traverse notre pays.

Jusqu’alors,l’épidémie de COVID-19 était peut-étre pour certains d’entre vous une idée lointaine,elle est devenue une réalité immédiate,pressante deforte fièvre,de difficulté à respirer,sans quoi ils ne pourront faire face aux cas graves qui se profilent déjà.

Faisons preuve au fond d’esprit solidaire et de sens des responsabilités.

Chacun d’entre nous doit à tout prix limiter le nombre de personnes avec qui il est en contact chaque jour.

Les scientifiques le disent,c’est la priorité absolue.

C’est pourquoi aprés avoir consulté,écouté,écouté les experts,le terrain,et en conscience,j’ai décidé de renforcer encore les mesures pour réduire nos déplacements et nos contacts au trictnécessaire.

Dés demain midi et pour quinze jours au moins,nos déplancements seront trés fortement réduis.

Les regroupements extérieurs,réunions familiales ou amicales ne seront plus permises retrouver ses amis dans le parc,dans rue,ne sera plus possible.Il s’agit de limiter au maximum ses contacts au-delà du foyer.

Partont sur le territoire français,en métropole comme Outre-Mer,seuls doivent demeurer les trajets nécessaires pour aller faire ses course,avec de la discipline et en mettant les distances,au moins un mètre,en n’embrassant pas,les trajets nécessaires pour aller travailler quand le traveil à distance n’est pas possible,et les trajet nécessaires pour faire un peu d’activité physique,mais sans retrouver là encore des amis ou des proches.

Toutes les entreprises doivent s’organiser pour faciliter la travail à deistance,et quand cela ne sera pas possible,elles devront adapter dés demain leur organisation pour faire respecter ses gestes barrières contre le viirus,c’est-à-dire protéger leurs salariés ou se protéger pour les indépendants,eux-mêmes.

Le gouvernement précisera les modalités de ces nouvelles régles dés ce soir,aprés mon allocution.

Toute infraction à ces régles sera sanctionnée.Je vous le dis avec beaucoup de solennité ce soir : écoutons les soignants qui nous disent : si vous voules nous aider,il faut rester chez vous et limiter les contacts.

C’est le plus important,évidemment ce soir,je pose des régles nouvelles,nous posons des interdits,il y aura des contrôles,mais la meilleure règle c’est celle qu’en tant que citoyen vous vous appliquez à vous-mêmes.

Et une fois encore,j’en appelle à votre sens des responsabilités et de la solidarité.

Dans ce contexte,aprés avoir consulté le président du Sénat,de l’Assemblée nationale,mais également mes prédécesseurs,j’ai décidé que le second tour des élections municipales serait reporté.

Le Premier ministre en a informé aujourd’hui même les chefs de partis représentés au parlement.

外務省からの報告

外務省からの報告も引用しておきます。

1.マクロン大統領テレビ演説の概要は以下のとおりです。
(1)明17日正午から,少なくとも15日間,仏国内(本土及び海外領土)において,外出を大きく制限。野外における集会,友人や親族との会合は禁止。1メートルの距離を守り接触を避けた形での買い物,通院,テレワークが困難な場合の通勤,若干の運動といった必要な外出のみを許容。規則に反した者は罰則を受ける。
(2)EU共通の決定により,明17日正午から,EU及びシェンゲン圏への入境を閉鎖。EU域外の国とEU域内の国の間の移動を30日間停止。現在EU圏外にいるフランス人の帰国は可能。
(3)市町村議会選第2回投票の延期を決定。
(4)コロナウイルス対策に集中するため,年金改革を含む現在進行中の改革を一時中断する。18日の閣議で,政府が緊急事態に対処し,必要な場合には,危機管理の分野に厳格に限った上で,政令により法律を制定するための法案を提案,19日に議会で審議。
(5)最も被害を受けている地域への支援を実施。患者の集中や病院の飽和に面しているグラン・テスト圏を支援。近日中にアルザス地方に,軍の医療施設を展開することを決定。
(6)経済面に関しては,税金及び社会保険料支払いの延期,銀行の貸し付けの返済期限の繰り延べ,国による3000億ユーロを上限とした保証に言及。危機に瀕する小企業に関しては,税金,社会保険料,水道・電気・ガス代金,賃料支払いも延期。また,部分的失業の拡大,起業家,手工業者,商人のための,国による連帯基金の設立にも言及。

引用元:外務省 海外安全ホームページ

マクロン大統領のような、優秀で判断力、決断力のある「国民ファースト」のリーダーがいるフランスという国が心底羨ましいと改めて思いました。

フランス人は相変わらず素直に言うことを聞かないから、このような声明が出されたとも言えますけれど。

日本語、フランス語でひたすらキーボードを打っていたら、少し気持ちが落ち着いてきたような気がします。

気持ち新たに旅行記を書き続けようと思いました。

この時期の海外旅行は、不謹慎というより危機管理意識が低く自分の事しか考えられないと思われても仕方がありませんが、旅行記を書いてウイルスが拡散するわけでも誰かに迷惑をかけるわけでもありません。

そこまでの「自粛」は、むしろ社会全体を暗くしてしまうでしょう。

それに、こんな時だからこそ明るいものを見たい読みたい人たちがいるのも事実。

今はフランスへの旅が叶わなくても、いつか再び旅するときのために。

また、いつか旅を考えている人のために、滞在記として書いている備忘録が何かお役に立てたら幸いです。

著者:アンヌ・フルダ|翻訳:加藤 かおり
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